本日はこちらの本から、「上達のコツ」についてわたしが共感したところを紹介したいと思います。
「ずっと同じ練習をしてきたはずなのに、なぜアイツはあんなにうまくなったのか?」
スポーツの種目を問わず、一所懸命にそれなりに取り組んだ人であれば一度は脳裏をよぎったことのある問いではないだろうか。
何らかの技術を身につける、つまりできることを増やして身体を拡張するにはコツがある。
それは、「感覚を深める」という意識である。
体育教師は課題である動作の「方法」を主に指導する。
こうした教師の指示通りに動くことの難しさは周知の通りだと思うが、逆に、指示された通りに行えば難なくその動作ができるようになるかといえば、そんなことはない。むしろロボットのような動きになる。
たとえば、「投動作」の説明は、「肘は肩より高く上げて腕を前方に振り出す」になる。
この通りに「動こう・動かなければ」と思えば、間違いなくぎこちない動きになる。
なぜならそこには「感覚」が働いていないからだ。
身体を動かすために必要不可欠な「感覚」は、言葉にとらわれている状態では働きにくくなる。
うまく身体を使えたかどうかの判断はどうすれよいのか。
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すべて身体が知っている。
「感覚」からなにがしかのメッセージが返ってくる。
「感覚を深めよう」
「”しっくり”を探そう」
という意識を持てば、上手くできた瞬間にはなんともいえない心地よさが感じられる。
これは、頭ではなく身体でわかる。
上達に差が生まれるのはなぜか。
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それは言葉の捉え方が違うのだ。
言葉は動きを指し示すもので、その動きに到達するためには感覚をたどるしかない。
言葉を手放し、「感覚を深める」という構えこそが運動能力を高めるためには必要である。
「方法」や「理論」ではなく「感覚」をよりどころにすれば、そこには努力や工夫の余地が生まれ、「できた!」が生まれれる。
「近くて遠いこの身体」より
もしかしたらあなたも心当たりがるのではないでしょうか?
シャドーピッチングやブルペンで投球練習をするとき、バッティングの素振りをするとき、守備練習でノックを受けるとき、
頭の中で”ああじゃないこうじゃない”と言葉で考えて動きがぎこちなくなってしまっている状態。
そんな時はなんだか気持ちが悪いですよね。
頭で考えるのも時には大事ですが、最終的には身体が気持ちの良い動きを探してみましょう。
- 身長
- 体重
- 柔軟性
- 筋力
などといったものは、選手ひとりひとり違うので、理想的な動きもその人によって異なるはず。
理想とする選手の動きをまねるといったことも大切ですが、自分自身の身体にじっくり耳を傾けて感覚を研ぎ澄まし、自分に最適な動きを探し出すことが上達をするためには必要なんですね。