ますますメディカルチェックが重要になってきます!
高野連の有識者会議が、ピッチャーのケガのリスクを減らすための答申書を提出しました。
今回の答申のキーワードは以下の点ですね。
|
まだ課題はありそうですが、このような取り組みをきっかけとして、今後、ピッチャーの投球障害が減少していけばいいですね。
このことに関して、私たちができることは、とくに「健康調査票の活用」に関わる部分です。
メディカルチェックをとおして出来ることは、「ケガのリスクのある選手を見つけて、投球障害を未然に防ぐこと」です。
また、ケガをしないようなトレーニング方法の指導や正しい投球フォームなどを伝えることも積極的に行っていきたいと思っています。
今回の答申では、球数制限ばかりが注目されがちですが、それよりも大切なことは、自分自身の体をケアするための知識とスキルを身に付けて、それを習慣にすることです。
制度だけではケガを防ぐことはできません。自分の体は自分で守りましょう!
答申の骨子
以下は、答申の骨子です。
1競技団体としての責務
(1)日本高野連並びに都道府県高野連(以下高野連)が主催する大会などにおいて、投手の障害を予防するため3連戦を回避する日程を設定すること。ただし、雨天などによる日程変更の場合は3連戦になることはやむを得ない。
(2)高野連が主催する大会において、大会期間中の1週間で1人の投手が投球できる総数を500球以内とする。当初日程から雨天などにより試合数が増えた場合でも、1週間内の投球数を500球を超えることはできない。この投球数制限は、2020年度の第92回センバツ大会を含む春季大会から3年間を試行期間とし、その間は罰則のないガイドラインとする。
(3)高野連は、選手、部員のスポーツ障害の有無に関する情報を指導者と選手、部員さらには保護者と共有するために健康調査票が活用されるよう、加盟校に指導されたい。
2加盟校が主体的に行うべきこと
(1)高校野球におけるスポーツ障害の多くは日常の練習過多が要員となっている。指導者は、大会、試合だけでなく、日常の練習内容が慢性的な疲労の蓄積とならないよう、週1日以上の完全休養日を導入するなど練習過多によって選手、部員にスポーツ障害が発生しない配慮をすること。
(2)選手、部員は、体調に不安を感じたり、痛みを伴う場合には、必ず指導者にその旨を伝えることができる環境づくりが大切で、指導者は選手、部員とのコミュニケーションの取り方を工夫すること。
(3)加盟校は、より積極的に複数投手の育成に留意すること。少人数のチームが1人の投手に頼る傾向があるが、練習試合など、様々な機会を使って複数投手の起用に取り組むこと。
(4)指導者は身体への負担が少ない正しい投球フォームの指導方法を研さんすること。
3・野球界全体で取り組むべき課題の検討
(1)野球手帳の普及、推進
(2)学童、中学野球における大会、試合数の精選とシーズンオフの導入
(3)成長期のスポーツ障害早期発見のための検診システムの構築
(4)野球関係団体による地域連絡協議会の結成
(5)指導者のライセンス制の検討
球数制限など高校野球のピッチャーの負担軽減策について検討する高野連=日本高校野球連盟の有識者会議が5日開かれ、来年春のセ…