トレーニングには以下の「3つの原理と5つの原則」があります。
【トレーニングの3つの原理】
1.オーバーロードの原理 2.特異性の原理 3.可逆性の原理 【トレーニング5つの原則】 1.全面性の原則 2.個別性の原則 3.意識性の原則 4.漸進性の原則 5.継続性の原則 |
今回はそのうちの「特異性の原理」についての解説です。
特異性の原理とは、「トレーニングによって与えられた「刺激」すなわち「強度や反復回数」などが異なれば、得られる効果も異なったものになる。」というものです。
トレーニングを行う時に設定する条件には、
- 負荷の強さ(刺激強度)
- 反復回数(刺激時間)
- トレーニング容量(セット数)
- セット間インターバル時間(刺激密度)
などがあります。
これらをトレーニングの目標達成に最適な条件に設定し、実施することが重要になります。
- 筋力(パワー)をつけたいのか
- 筋肉を太くしたいのか
- 筋持久力をつけたいのか
など、各個人それぞれの目標を確認・明確化したうえで条件を設定しましょう。
野球のピッチャーの場合、パワーも大事だしスピードも大事、筋持久力もバランス能力も大事ですので、さまざまなトレーニングを組み合わせていく必要があるわけです。やみくもに筋肉を大きくするだけではピッチャーとしての能力を最大限発揮するための身体は作れません。
成長期の選手のトレーニング
身体が出来上がっていない成長期の選手の場合、まずは基礎的な筋力をつけることから始めましょう。バーベルなど重たい物は持たなくても自分の体重(自重)を利用してできるトレーニングで十分です。
また、成長期こそ行って欲しいのが「コーディネーショントレーニング」です。
コーディネーショントレーニングとは、「自分の身体を自分の思い通り動かすことができるようにするトレーニング」といっていいと思いますが、運動能力が急速に発達する10歳~12歳ごろのいわゆる「ゴールデンエイジ」に最適です。といいますか、この時期が最も伸びる時期ですのでここを逃すともったいないです。
というわけで、トレーニングを行う時は達成目標を立てたうえで、「特異性の原理」を意識してみてくださいね。
参考図書