フォームチェックのポイントを知ろう
ご自身の投球フォームや選手の投球フォームをチェックする際、どのようなところを見て分析しているでしょうか?
下の動画は私の投球フォームですが、
投球動作を下記ような局面(フェーズ)に分けることで、フォーム分析が容易になります。
【投球動作5つのフェーズ】
一般的には次のような投球フェーズ(投球相)5つに分けられます。
- ワインドアップ期
- アーリーコッキング期
- レイトコッキング期
- ボールリリース期
- フォロースルー期
ワインドアップ期
ワインドアップ期は、右投手の場合、振りかぶって左脚をあげ、片足立ちになるまで。
アーリーコッキング期
アーリーコッキング期は、前に出した左脚が着地するまで。右ひじが上がってきます。
レイトコッキング期
レイトコッキング期は、カラダをひねり右肘が投球方向に向く瞬間。肩が大きくひねられ(外旋)、ボールを持った手が頭の後ろに残されている瞬間です。
ボールリリース期
ボールリリース期は、振られた腕が加速しながら、ボールが指先から離れる瞬間です。
フォロースルー期
フォロースルー期は、ボールを投げたあと、振られた腕を減速するフェーズです。左足に全体重が移動しています。
肩やひじに最も大きく負担がかかるフェーズは?
このように、投球動作をいくつかの局面(フェーズ)に分解することで、投球フォームの分析がやりやすくなります。
それぞれのフェーズで、骨盤、腰、肩の動き、ひじの高さ、全体のバランスなどを見ることで、ケガにつながる動作はないかどうか分析することが出来ます。
とくに注意が必要な場面は、レイトコッキング期~ボールリリース期の瞬間です。なぜなら、この時が最も肩関節にかかる負荷が大きくなると言われているからです。
レイトコッキング期では、アーリーコッキング期で上げられた腕が後ろにある状態で、肩関節を外側にひねり(外旋)、体幹を回旋することで、肩関節に大きなねじれの力が加わります。
さらに、ボールリリース期に向けては、ねじられた肩関節が逆の動き(内旋)を行いながら腕を思い切り振ることになります。そして最後に、ボールリリースの瞬間に指先でスナップをかけて、ボールに回転を与えるわけです。
ですから、この2か所のフェーズ
- レイトコッキング期
- ボールリリース期
での体の動きは、注意深く見る必要があります。
もしもこの時、
- ひじが下がり過ぎていたり
- 体の開きが早すぎたり
- リリースのポイントが前過ぎたり後ろ過ぎたり
ということが観察出来たら、「野球肩」「野球肘」などの投球障害をまねく原因となります。
自分のフォームや他人のフォームを録画してチェックするときなどは、このようなところにポイントをおいてチェックしてみてくださいね。